私は魚の名前が分からないのです。回転寿司で「サーモン下さい」「雲丹下さい」と注文している
生意気なガキを見ると、つい対抗したくなります。「プリン下さい」「ゼリー下さい」まだ自分でお金も稼げない頃からそんな贅沢を憶えてしまって
将来の楽しみは残っているのでしょうか?
給食に何かの魚が出た時の事です。「
ねえ、この顔、あの後ろ向きの女と似ていない?可笑しいわね?下の口の方が上の口より突き出ているのよ!先生、こんな変なお魚食べたくないわ!」マリはその魚が嫌いだったのでしょうか?「俺もいらない」「あたしも」同級生は次々と魚を私のお皿の上に乗せて行きました。「ちゃんと全部、食べなさいよ!あんた
校則大好きなんでしょう?」学校には給食は残してはいけないという決まりがありました。でも私は自分の分は食べ終わったのです。「あんたが食べないと皆も帰れなくなるけどいいの?」そこでどんな苛めが行われるか想像が付いたので、私は泣きながら教室を飛び出しました。「
もうこんな所にいられない!」私は校則を破って上履きのまま、校庭に飛び出そうとしましたが、思いつく事があって、そのまま校長室に駆け込みました。「私の
姿勢が悪いのを心配して皆は魚をもっと食べた方がいいと勧めただけなのに悪意に解釈した」マリは校長先生の前で苦しい言い訳をしたそうです。「
泣きながら家に帰ったとかならまだ可愛げが、あるけど直接、校長に掛け合うなんて、やっぱりあんた
普通の子と違うのね?」でもそのお蔭で「給食は無理して食べなくてもいい」と決まりは改正されました。マリ達が騒いでも実現しなかった事なのですから、私に感謝して欲しいですね?
自分の本名は気にいってます。この名前を付けてくれた事だけは父親に感謝しています。男子に「お前、身体の大きさと名前と反比例してるな?」男子に言われた時に笑いながら「親だってこんなに大きくなるとは思ってなかったんだから仕方ないじゃん!」と答えました。「あんた、生まれた時から4000も5000もあったんでしょう?そのくらいの事分かりそうな物じゃない?」他人の話には何でも口を挟みたがるが、必ず否定形を用いる為に話の流れを切ってしまう人がいませんか?マリもそういう性格でした。
「あんたって随分、毛深いのね?」プールの時間に言われた事があります。まだ小学生だったのだから無駄毛の処理なんて知識がなかったとしても仕方がないじゃないですか?「本当に口ばっかり達者なだけで困るわね?普通、そういう事はお母さんやお姉さんがいたら教えてくれる物だけど、あんたの家庭ってどういう家庭?」知っているのにどうして訊ねたのですか?
秋の遠足の時でした。水の中に足の先をつけてブラブラさせていると後ろから頭を叩かれました。振り向くとマリがいました。「水が汚れるんだけど?」他の子の時には「落ちない様にしなさい」とか優しい言葉を掛けていたのに!「もしも私がここで溺死すれば、例え事故として処理されても担任のマリは責任を追及される!」そう考えた私は発作的に湖に飛び込みました。「何、やってんだよ?」ポケット小僧が声を上げてくれました。「私、みたいな汚い子は生きていても意味がないし、私が死んだって誰も悲しまないもん!」「NUEちゃんはちっとも汚くなんてないし、俺はいつもNUEちゃんの作文、楽しみにしていたんだぞ!死んじゃつたらもう読めなくなるだろ?」その時に気が付きました。足が届くのか?私が足を滑らせて水の中に落ちた(ポケット小僧がそう証言をしてくれました)と聞いて人が集まって来ました。「あら、いくらプールに入れて貰えないからって、こんな季節に水泳?」笑っていたマリは口調を変え「帰りのバスの中では座らせないわよ!
」と言いました。「今度はお前を道連れにしてやるからな、モーリアテイ!」私は心の中で呟いていました。
泣きたくて 氷雨を友に 歩くなり
あの時も鞄の中に傘はあったのです。辛い事は一杯あったけれども今は不幸ではないので、昔語りを許して下さい。
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先生公認のいじめだから、小学生に歯止めがきくはずがない、エスカレートすることはあっても減少することはなかったでしょう。多分俺なら不登校になってますよ。