お歳暮の数と品目を書いて提出する様に、マリは言いました。
「
先生、こういうのって不味くありませんか?」異議を申し立てたのは、ポケット小僧だけでした。「なんだよ?おチビちゃん?自分の親父が、工員だからって僻んでいるのかよ?
ポ●ノ!お前も、不満そうな顔しているな?言って置くけどよ!これは、宿題なんだからな!忘れたら
ただ置かないからな!」
ポケット小僧は、「
この宿題の意義が、分かりません!」と書いて、私は正直に、「ゼロ」と書いて提出しました。だから宿題を忘れた事には、なりません。マリは、集計を取り、棒グラフにして、教室の後ろに貼り出しました。一番、右端には、自分の数字も、書き記すのを忘れませんでした。
「Wさんには、
負けてしまったけれど、仕方ないわね?お医者さんの娘さんだもんね?こうして、見ると
上位の人達の職業には、ある共通した特徴が、ある事に、気が、付いた人が、いるかな?はい、Y本さん(首子)!」「何れも
知的職業だと思います!」「はい、良く出来ました!」
その時は、教師の首子やケンちゃん、銀行員のリーガン、会社重役のピノキオは、まだしも、組合長のポーシャが、上位に名を連ねているのが、分かりませんでした。大人になって組合のある会社に、入ってそのからくりが、つかめました。組合長という地位にまで、
上りつめると、「
組合に来たお中元やお歳暮を、組合員に平等に、分配するのでは、なく独占するという、
特権が、持てる!」だから、誰も彼もが、組合幹部を目差すのです。
「NUEは、馬鹿だな?どうせ、分かりっこないんだから、10個って書きなよ!品目は、お姉ちゃんが、考えてあげるからさ!」「悪いけど、私、お姉ちゃんと
同じ事に価値を見出せないから!」家庭では、そんな会話が、交わされましたが、盲腸は、実際に、それをした様です。
「先生、あたし上位に、入っている筈なんですけど、名前が、消えています!
付け忘れたのですか?」「
そう言えば、貴女もクラスにいたんだったわね?乳オバケさんみたいに、目立たないから、すっかり、忘れていたわ!そうね?貴女の場合は、『
あんまり、無理しなくても良いわよ!』とだけ言って置くわね?」
「お前は、
員数外なんだよ!」と言われたにも関わらず、「
先生は、ちゃんと見るところを見て下さってるわね?あたしはNUEみたいに化け物扱いじゃなかったモン!」盲腸は、負け惜しみでなく、ご満悦の様子でした。幸せな方!
「じゃあ、最下位の二人の意見とやらも、聞いてやるか!まずは、
ポ●ノ!お前に
口を利く許可を与えてやるよ!」私は、「
教師も医者も本来、付け届けは、拒否しなければ、ならない立場に、あるのでは、ないか?」という事をやや、興奮気味に語りました。でもポケット小僧は、遥かに大人でした。「
先生!他にやる事ないんですか?」「
あんだと?」「
お歳暮や、お中元の数が、多くたって、少なくたってそれは、僕らの功績でも、ないし、ましてや、罪でもないでしょう?」「
お前って男の癖に、僻みっぽくて、みっともない奴だな?」「そうですか?先生が、もし
定年後も、お歳暮を貰えるのでしたら、それは
肩書きで、なく純粋に個人の
お人柄ですから、僕も、少しは、見直しますよ!」
マリは、お年玉の集計も取って下さいました。
ケンちゃんは1年生からのお年玉を貯めて「¥●●の貯金が、ある!」という事を得意に、なって語りました。そして私の事を「
貧乏女!」と罵りました。
「でも、それってRiver田君が、
自分で、働いたお金じゃないよね?別に、
自慢する事じゃないと思うけど!」「
貰ったお金を使っちゃった子も、いるのに、ケンちゃんは、貯金していたんだから、それだけでも偉いじゃない?」「偉そうな事を言うのなら、
ケンちゃんと同じだけの貯金してからにしなさいよ!」「
僕が、ケンちゃんと同じだけの、お年玉を、貰っていて、それでも、貯金出来なかったのなら、僕の負けだけどね!」「チビは、ケンちゃんが、持てるんで、
僻んでいるんでしょう?」ポケット小僧の善戦です。クラスの女子のレベルなんて、こんなモノでした。
家庭科の教師に、なりたかったけど、当時は、門戸が開かれていなかった為に、ポケット小僧は、高校を、卒業して、就職をしました。
大学1年の夏に、アルバイトを終えて帰ると「チビから、お中元が、届いているよ!今時、カルピスなんて、センスないね?」とテレビから、目を離さずに、姉が、言いました。「何で、人のモノを勝手に開けたりするの?」「どうせ、開けるんだから良いじゃん!それに、しても、NUEになんか、お中元やって何の得が、あるんだか?」
私は、すぐにポケット小僧に電話を掛けてお礼を言いました。「雀の涙だけど、ボーナスも出たしね!実は、僕も、小学校の時は、悔しかったんだ!でも、これは、肩書きじゃなくて、純粋にtwoちゃんの人柄に、上げたんだから、自慢して良いんだよ!」それから、声を潜めて、「お姉さん、なんか言ってた?」と訊ねました。幼馴染ですから、姉の性格も、良く知っているのです。「どうせ、傍で、聞き耳を立てているんだろ?何も言わなくても、良いよ!ともかくさ!twoちゃん、一人で飲むんだぞ!」
嬉しかった!私は、その晩、カルピスの瓶を抱いて眠りました!
お返しは、何にしようか、悩みましたが、味噌を選びました。ポケット小僧は、お料理が、好きだったからです。彼からも、すぐに電話が、掛かって来ました。「twoちゃんは、まだ学生なんだし、そんな気を使わなくて良いのに!」「私だって、アルバイトをしているから!」
此処までは、良い思い出でした。数日後、道でばったり、りん子に、会いました。「がう!チビからカルピス届いたでしょう?」彼女は、お中元のアルバイトをしているそうです。「あんた、高校1年の時の事を、忘れたの?」りん子に、「私が、ポケット小僧に、年賀状を出した事を、知っている!」と得意になって、囁かれ、「通信の秘密を守れないアルバイトを雇っているのは、不味いのでは、ないか?」郵便局長と交渉して解雇に持ち込んだのです。「あん時は、がうのお蔭で、偉い目に会わされたわね?」りん子は、得意になって、誰が、誰に何を贈ったという話を続けました。まったく懲りていない様子でした。
「それに、してもチビも良く恥かしくもなく、がうにカルピスなんか贈れたね?中3の時に、がうが、茶●に、されているのを、見て自分が、カルピスを出しそうになったのを、忘れたのかしらね?」
この時は、上司に、掛け合うなんて、悠長な事は、やってられませんでした。「あの時のパテイ見たいな顔にされたい?」私は、りん子を追い掛け廻しました。赤毛の大女が、小柄な女の子を襲っている!警察に通報した人が、いたくらいです。
生まれた町の人間は、大嫌いだから、引越す時には、誰にも知らせませんでした。再会した時にポケット小僧には、娘がいました。その名を聞いて驚きました。私の名前の下一字を子に代えただけだったからです!
「この事は、女房も知っているよ!twoちゃんは、とても芯の強い子だからね!家の娘もtwoちゃんみたいな、強い子になって、欲しかったんだ!まあ、僕と女房の子だから、身体は、そんなに大きくは、ならないと思うけどね?」
私は◎子ちゃんに、お年玉を、上げました。ちゃんと、お礼も言える子でした。
ポケット小僧も、私にお年玉をくれました。「小学校の時から、あんなに頑張って来た!御褒美だ!」と言って!そのお金は、手付かずで、とってあります。私が、死んだらお棺に入れて下さい!
皆、卒業後は、恩師に、付け届けは、しなくなり、惚けても、お見舞いにも行かなくなりましたね!ポケット小僧だけは、足繁く通っているから、本当の教え子です!
- http://takiji1933.blog34.fc2.com/tb.php/324-4eb5dad7
0件のトラックバック
まさしく、その通りです!!ポケット小僧さん、頭が良いですよね。鬼畜マリよりはるかに大人ですし…。
それにしても、マリはこんなことをしていたのですか?異常、どころじゃないですね、やっぱり…。
盲腸の間抜けぶりも相変わらずです。でも、一番の間抜けはマリなのでしょうか?悪知恵の働く生徒に良い様に利用されていたのですから(笑)。
*また夜中にくるかも(笑)。