『
怒りと誇りと』
《
モラン刑事登場!》23
「
失礼します!」
やーさん 署長室と書かれたドアをノックする
「
あら?修ちゃんの方から訪ねて来るなんて珍しいじゃない?
まあお掛けなさいよ?」
酒も煙草もやらない小山は署長室に何時も
大量の菓子を置いていた
それを頬張りながら
「
まあ!美味しい!
修ちゃんもお食べなさい!」
やーさん たったままその姿を見下ろしている
「
どうしたの?そんな怖い顔をして?
ああた(あなた)ただでさえ何時も怒っている様な顔をしているんだから!
ああたの事を署の女の子は皆、怖がっているわよ!」
指に付いた菓子の粕をぺチャっと音を立てて舐める小山
外国映画でナスターシャー・キンスキーとかミリー・パーキンス(両者の顔は両極だけど)がこういう仕草をする場面が、あります!
盲腸は自分もそういう仕草をすれば可愛いと思った様です!顰に倣う? 「
あんた相変わらずガキと一緒だな?」
しかしやーさんの声は小山の耳に届かない
「
修ちゃんと同じ係の大きな女の刑事さん何て言ったかしらね?
ラモンでしたっけ?
あの子の評判もすこぶる悪いわね?」
「
モランは良い子だ!」
「
いくら男受けが良くても女の子に嫌われる子は本当に良い子とは言えないのよ!
チャーミイズやその親衛隊からは、
『早くランモをクビにしろ!』と言われてあたしも困っているのよ!」
「
クビにするならあいつらが先だろ?
あんた!署長としてあんな奴らの活動を認めているのか?」
「
だってあの人達の後ろには色々と五月蝿い人達が付いているんだもん!
そんな連中に関わったらあたしの出世にまで響いて来るじゃない?」
「
あんた!昔から自分の事しか考えない奴だったからな?」
回想
「怨むんだったら兄貴を怨むんだな?」
英明の同級生に殴る蹴るの暴行を受ける修二
「
修ちゃんがもう少し素直だったらゆきの代わりに係長にして上げようと思ったけど今のままじゃまだまだ駄目ね?」
「
俺はあんたみたいに出世なんてしたいとは思わないよ!
ただこれだけは言えるあんたよりは警察官と言う仕事が好きだし誇りを持っている!」
「
あたしに取ってはこの署はただの通過点に過ぎないのよ!」
「
あんたは女もそうやって通過点にして来たのか?」
「
修ちゃん?あんたまだ童貞?おほほほ!」
「
あんたがママを辞めさせたい理由は何だ?」
「
ゆきもすっごく評判が悪いのよね! チャーミイーズに!」
「
またチャーミイズか?
でも本当の理由はママに求婚して振られたからじゃないのか?」
「
あたしじゃなくあんな保父なんかと結婚するからよ!」
「
それで御自分は、上司のお嬢さんと政略結婚か?
まあそれは構わない!あんたの人生なんだからな?
今日はあんたの大好きなチャーミイーズの一人の話だ!」
「
知っているわよ!
サナエさんの事でしょう?
でもあたしの子とは限らないじゃない!」
病室
スルー「
足が27cmもある婦人警官なんて聞いた事もないよ!
お前は本当に警察の恥だね?」
麗「
私は警察官として恥じる行いをしたつもりは、御座いません!」
スルー「
あるね!お前!制服時代も一人だけ運動靴だったんだって?
『駐車違反を取り締まる暇があったら運動靴を履いた婦警を辞めさせろ!』
お前一人の為に警察全体がどんなに迷惑したと思ってるんだよ?」
麗息を呑む
「
それは・・罪を逃れる為の『理由』を探して来ただけじゃないのですか?」
「
普通は誰でもその人達の言う事の方が正しいと思うよ!
あたしだって言うよ! 『
運動靴しか履けない女に言われたくないよな?」
「
私は小学校の時から規則は忠実に守って来ました!
お姉ちゃんの事がなくても多分、私はこの仕事を選んでいたと思います!」
「
犬死した姉貴の事でもなきゃお前なんか警察に入れる訳ないだろ?
その髪と身体で!」
「
警察に入れて貰ってからも法律や職務規定は忠実に守って来たつもりです!
先輩の様に生理休暇を盗って日焼けをして来た事はありません!」
「
全然、別の事を言うな!」
「
別の事だとは思っていません!
私はこの仕事に誇りを持っています!」
「
あたしはねえ理屈ぽい女は大嫌いなんだよ!
お前が苛められたと言うのが良く分かったよ!」
「
私は確かにその台詞を吐かれて小学校の時から良く苛められました! でも
苛めをする事は先輩が得意になって自慢する程に偉い事なのですか?」
「
お前は生意気なんだよ!
不倫の子の癖に!」
「
ふりんの・・」
「
前から可笑しい!可笑しい!と思っていた謎が漸く解けたよ!
『お姉様の仇を取る?』
お前と幸子は赤の他人じゃねえかよ?」
昨日 病院の中庭
やーさん「兄貴の子なのか?」
スルー「やっちゃんの子かもよ!」
「ば、馬鹿な事を言うな!俺は何にも・・」
「別にどうでも良いんだ!
どうせ下ろすんだし!」
「だって五ヶ月にもなったら・・・」
「いくらでもやってくれるトコはあるよ!」
「嫌!そういう問題じゃないんだ!」
やーさんの頭の中に響く母の声
「お前は本当に出来の悪い子だね!
ウチは英明一人入れば良かったからお前
が出来た時も下ろすつもりだったのに!
お母さんが反対したから仕方なく生んだんだよ!
でもこんな出来損ないが出来ると分かっていたら
やっぱり流しておけば良かったよ!」
「そういう目に会わされる子が可哀そうだとは思わないのか?」
「そんな事はどうでも良いけど!
何時も損ばかりするのが女であるのは許せない!
あたしは中学くらいから何度も男社会の犠牲となって来たんだよ!」
「男とか女とか言う前に子供には何の罪もないだろう?」
「だからどうして何時も女ばかりが犠牲にならないといけないのよ?」
母の声「やっぱりお前なんか流しておけば良かったよ!」
「英明を始め心当たりのある男達は金を出すって言ってたから今回も黒字だよ!
石田君だけは、金を出し渋っているけど、チャーミイズのお姉さん達が何とかしてくれるって言ってたし〜」
「黒字ってお前?
こんな事までお金儲けの材料にしようと言うのか?」
「あたしだって長年男社会の犠牲になって泣かされて来たんだからそのくらい強くならなきゃ生きて来れなかったんだよ!」
絶句するやーさん
「京ねえさんもハム子ねえさんもそうした男社会と戦って来たのよ!
そうだ!中絶カンパを回すからやっちゃんも宜しくね?」
「カンパ?お前!恥がないのか?」
「同じ男なんだから男が起した罪の尻ぬぐいをするのは当然じゃん!」
「盲腸」はこうして「何も良い思いをした事もない子達」からもお金を巻き上げていました!
「そんなモノに応じるモノはウチの係には一人もいないだろうな?」
「あそこはドケチの集まりだからね?」
「まあ!お前じゃあ、そういう考え方しか出来ないだろうな?」
「でもさあ!やっちゃんの可愛いモランちゃんだっけ?にはきちんと払って貰うよ!」
「モランは俺達以上にそういう事は嫌いだろうな?」
「だからあたしに逆らったらどうなるか?
身体で憶えて思うの?」
「何?ヤンキーみたいな事を言っているんだ?」
「あいつ!一人だけええ格好をして休みの日も出て来たり残業手当ても付かないのに残業したりする警察側の人間だからね?
気にいらねえから絞めてやれと思っている子達は大勢いるんだよ!」
「警察官が警察側の人間であって何故悪いんだ?
お前らこそ反警察的な言動を取っているだろう?」
「『そういう考え方はもう古い!』
やっちゃんのお兄さんだって言ってるよ!」
「あいつが何と言ったって関係ない!
お前らチャーミイーズが束になってもモランに勝てると思ってるのか?」
「味方は他にもいるよ!
モランちゃんは全婦警の敵だからね!
いくらあいつが身体が大きくて力があってもこっちには色々道具もあるしね?
やっちゃん?此処が警察だって事分かってる?」
「そんな事は俺がさせん!」
「やっちゃん!ああ言うのが好きだったんだ?
やっちゃんがあいつに告白(こく)ったの皆知ってるんだよ!
でもそれでまた敵を作ったんだよ!
やっちゃん!自分に自身を持って良いんだよ!
あんた!婦警の間では結構人気があるんだから!
だからさあモランちゃんにも『少し反省して貰おう!』と言う声が強くて!」
「お前ら!そんな事が許されるとでも思っているのか?」
「良いじゃん!小学校の時からそうして来たんだから!アハハハ!」
署長室
小山「何れにしろあたしはもうお金も払ったんだし何の責任も感じる必要はないのよ!」
やーさん「あんた!それで人としての責が果たせたとでも思っているのか?」
「あーら!お言葉ねえ?
本当ならあたしはお金だって払う義務はなかったのよ!」
「何?」
「だってあたしの子だなんてありえないもん!」
「あんたの子供だと断定する事は出来ないかもしれない!
でもあんたの子じゃないと断定する事も出来ないんじゃないのか?」
「ところがそうじゃないのよね!
あたし!泰子に言われてパイプ・カットしているんだもん!」
「パイプ?」
「『跡取りはもう出来た事だし!
あんたの浮気癖はいくら言ってもどうせ直りっこないから!
遊ぶのはいくら遊んでも良いから他所に子供だけは作るな!』泰子がそう言うからあたしも言われる通りにしたのよ!
パイプ・カット!」
「あんたら!それでも夫婦なのか?」
「だってその方があたしだって面倒な事に巻き込まれなくて心置きなく遊べるモン!」
「だったら何故、スルーに金を払った?」
「あら?やっちゃん!警視のお嬢様をスルーなんて言って良いの?
言っちゃおう!
あの人が自分の娘の事になるとキ○○イみたいになるの知っているでしょう?
それ程の価値のある娘とは思えないけど!
あたしがお金を払わないと『署長責任で誰が犯人か捜し出せ!』とか言い出しかねないじゃない?
でもお金さえ払っていれば満足!
あの人は実の娘以上にお金が大好きだから!」
「価値がない!とか金とか!
あんたら損得だけで生きてるのか?
警察官としての誇りはないのか?」
「『もっとも欲とお金の集まる所!』
あたしが警察を職場に選んだ理由はそれだけよ!
ところで修ちゃん!あの大きな女刑事さんに告ったそうね?」
「噂話だけは女子中学生並みに好きだな?」
「あたしは署長なのよ!
署内で起きた事は皆、把握していないと!」
やーさん鼻を鳴らす
「修ちゃんは岩田家を継がないといけないのよ!
あの子の髪の色見た?
あんな髪の色をしてるんじゃ何処の血が雑じっているか分かったもんじゃないわよ!
あんな子が岩田家の嫁に相応しいと思う?」
「家を捨てて養子に言ったあんたに言われる筋合いはないね!」
「あたしが継げなかったからこそ言ってるのよ!
悪い事は言わないわ!
あんな子止めておきなさい!
だってああたよりあの子の方が大分大きいじゃない!」
「背の違いなんて関係ないね!
それならあんたは小山家の養子に選ばれた理由はその馬並みの性欲かい?」
「まあ?修ちゃんってHなのね?
だけど修ちゃん!美奈子の時みたいなみっともない真似はしないでね?」
「美奈子の話はするな!」
「あたしが泰子と結婚した後、あてつけみたいに美奈子と結婚しようとしたけど式の当日に
『やっぱり英明さんの方を愛している!』と自殺されるなんて飛んだ茶番じゃない?
あたしがあの事件の尻拭いでどんなに苦労したと思っているのよ?」
続く
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ヨルダン川西海岸の都市へブロン近くの洞穴を会場に用い、ショッキングな身体的異常を持つ動物を展示する博物館にて今週、4本足の鶏という新しい展示が登場した。「ケイブ・オブ・ケイブス」博物館の創設者は、この信じがたい4本足の鶏はその異常のため既に死にかけていると
盲腸では何をやってもサマにならないような?
>いくら男受けが良くても女の子に嫌われる子は本当に良い子とは言えないのよ!
嫌ってる奴等の方に問題があるんだからしょうがない。
>今のままじゃまだまだ駄目ね?
ダメな奴に言われたくない台詞ですね。
>「あたしじゃなくあんな保父なんかと結婚するからよ!」
逆恨みってやつですか。公私混同も甚だしい。
>でもあたしの子とは限らないじゃない!
そうなんですよね。スルーの事だから、何所で誰と何をしていてもおかしくないとは思ったんですけど・・。
>足が27cmもある婦人警官なんて聞いた事もないよ!
何か問題でも?
>私は小学校の時から規則は忠実に守って来ました!
もっと誉められるべき立派な事です。
>不倫の子の癖に!
スルーの台詞だけに信憑性は「?」ですが、そう来ましたか。惜しいとも言えるし、全然違うとも言えるし・・・。
>「別にどうでも良いんだ!どうせ下ろすんだし!」
こいつは命ってえモンを軽く考えすぎです。
>やっぱり流しておけば良かったよ!
実際にこんな事を言う奴がいたんですね・・。
>あたしは中学くらいから何度も男社会の犠牲となって来たんだよ!
自分のバカさ加減を棚に上げて何を言ってるんだろ。
>今回も黒字だよ!
損?犠牲?しっかり利用して得してるんじゃないの?
>警察側の人間だからね?
じゃあテメエはナニ側の人間なんだか?
>だからさあモランちゃんにも『少し反省して貰おう!』と言う声が強くて!
反省ってなに?真面目に働いたり規則を守ったり人に好かれるって事はそんなに悪い事?反省すべきはこいつらだ!
>あたし!泰子に言われてパイプ・カットしているんだもん!
ここまではさすがに読めませんでした。
>「あんたら!それでも夫婦なのか?」
お互いに利用しあうだけという関係なわけですね・・。
>実の娘以上にお金が大好きだから!
どいつもこいつもカネカネって五月蝿いですね。どうにも価値観が違いすぎます。
>「噂話だけは女子中学生並みに好きだな?」
人の噂話と陰口は嫌いです。
>あんな子が岩田家の嫁に相応しいと思う?
これは考えました。でもこれが理由ではないですよね?モランに近付くと危険に晒される事になる。そして、
>あたしがあの事件の尻拭いでどんなに苦労したと思っているのよ?
弱みを握られている・・と。丸く収めるためにはスルーと・・・。思ったより事情が複雑ですが、部分的には合っていたり近かったりしますね。自己採点で50点ってところでしょうかw
あ、ギブアップって書いたから0点かorz
それにしても、本当に警察がこんな組織だとしたら愕然としてしまいますね。市民の安全より己の欲望・・ですか。でも実際にいるんだろな〜・・・。